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働きづらさを技術の力で...

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働きづらさを技術の力で...

国内で視覚に障がいがある人は約31万人いるといわれています。(厚生労働省平成28年統計)視覚に障がいがあるといっても十人十色で、見えない方や、見える方についてもそれぞれの特性があるようです。私も視力・視野に障がいが先天的にあります。 

生まれつきということもあり、幼少期には自分の障がいについて意識することはなく、普通に生活をしていたと記憶しております。意識し始めたのは大学の就職活動時期です。

世の中の働き方として、一人に1台のパソコンを利用するのが当たり前となっていたところ、深く考えず就職活動をしておりましたが、自身が出来ていたと思っていた事が世間一般ではとても仕事は与えられないぐらい働くには作業が遅いことを認識しました。

そこで大学の就職課から紹介された視覚に障がいがある人の就労支援機関に、パソコンの基礎と一緒にパソコン内の文書や操作情報を音声で操作するスクリーンリーダーがあることを知り、就職浪人時期にスクリーンリーダーの学習をしました。振り返って思えば、そこで学んだことが今の働き方に大きな影響を与えたと強く感じます。

私は弱視なので全く見えないわけではなく、ルーペなどを利用して文字を大きくすれば本や書類を読むことは出来ます。入社時に行ったロービジョンケアで自身の視覚能力を測定した際、1分間に約130文字前後のスピードで文書を読めることが確認できました。これは、TVのニュースを読む際のアナウンサーが大体1分間に400文字前後といわれておりますので、かなり遅いことを認識しました。

スクリーンリーダーを使用すると私の場合、950文字/分読むことが出来ます。(自分で読むより約7倍、一般の速度の2倍となるため、自分が得られる情報量が増える。)早い方だと1300~1400文字/分前後で確認が出来るようです。技術のフォローがあることで自身の弱い部分を補って、それ以上の能力を発揮出来ることを痛感いたしました。

様々なIT技術が発展した事で視覚に障がいがある人にとっては、とても明るい未来があるのではと私自身は感じます。スマホのカメラ機能だけでも写真を撮って、拡大すれば普段の生活では問題なく情報を得られますし、文字入力も音声機能で全く不自由なく行えます。近いうちに車の完全自動化が出来れば、マイカーが持てると思います。

私は技術者ではないので、何かを生み出すことは難しいですが様々な技術発展の中で、自分の働きやすい、生活しやすい方法を探し続けて行きたいと思います。

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