太陽の家は、故・中村裕博士が「保護より機会を!」を理念に創設した障がいのある人の自立を支援するための施設です。施設内には、障がいのある人の就労を支援する各種施設があるほか、生活支援施設、居宅支援施設、コミュニティセンター、スポーツセンター、スーパーマーケットなど、障がいのある人の自立した生活を支える設備が整っています。
三菱商事太陽株式会社をはじめとする特例子会社7社は、太陽の家との協力関係を築いており、就労する障がいのある人の定着支援や、支援者の支援、就労先・仕事量の確保などの面で、相互に補完し合っています。
社会福祉法人太陽の家は、大分県別府市亀川に本部を構えています。(1)就労支援施設、(2)生活支援施設(障がい者・高齢者)、(3)地域生活支援施設(ショートステイ、デイサービス等)、(4)地域支援施設(スポーツセンター、スーパーマーケット等)、(5)住宅支援の5つの支援施設・サービスで構成されており、銀行やスーパーなどの生活インフラも整備。障がいのある方が自立して就労・生活するための環境が整えられているほか、地域の方々にも開かれた施設として、スポーツセンターやコミュニティセンターが運営されています。
同市には、立命館アジア太平洋大学があり多くの留学生も居住しているため、日本でもっとも多様性のある街とも言えます。
故・中村裕博士は、「職業訓練をする福祉的な工場運営だけではだめ。多くの企業から出資者を募り、共同会社を設立して、雇用の機会を創出すべき」と考え、200社以上の企業を訪問しました。その結果、現在に至るまでに7社の協力を得て、太陽の家との共同出資にて、障がい者の雇用を創出する特例子会社を設立することが実現しました。
特例子会社は、日本法上の概念で障がい者の雇用に特別な配慮をし、障がい者雇用を促進するために定められた企業のあり方で、親会社よりデータ入力・システム開発等の業務のアウトソーシングを受けて事業を遂行しています。
1972年 | オムロン太陽電機株式会社設立 ※1990年 現在のオムロン太陽株式会社に社名変更 |
1978年 | ソニー・太陽株式会社設立 |
1981年 | ホンダ太陽株式会社設立 ※1992年、ホンダ R&D 太陽株式会社設立 |
1983年 | 三菱商事太陽株式会社設立 |
1984年 | デンソー太陽株式会社設立 ※1985年愛知太陽の家開所 |
1985年 | オムロン京都太陽株式会社設立 ※1986年京都太陽の家開所 |
1995年 | 富士通カストマ太陽株式会社設立 ※2001年、現在の富士通エフサス太陽株式会社に社名変更 |
三菱商事太陽をはじめとした共同出資会社と太陽の家は、障がいのある人の雇用において、相互に支え合う関係を構築しています。
共同出資会社にとっては、就労準備のできた障がいのある人の採用機会獲得、太陽の家の看護師や生活支援センター等による就労中の継続したサポート、社内の支援者の疲弊を防ぐ「支援者のための支援」体制を得られることがメリットです。また、太陽の家にとっては、雇用機会や仕事量の確保、就労先があることでの利用者の確保、企業ニーズの把握などの利点があります。
共同出資会社と太陽の家、そして地域の行政・医療機関が相互に協力し合い、障がいのある人の就労・自立を目指した体制を支えています。
自前では、ジョブコーチ、精神保健福祉士等 が限界。 看護師、作業療法士、理学療法士などの 専門職や、就業・生活支援センター等が 「スープの冷めない距離」にある安心感。 合同実施の「職場対人技能訓練」等。
社内の支援者に対する太陽の家専門職による支援。社内支援者の疲弊予防・解消。
就労準備のできた利用者の実習受入・採用。 自社発掘の候補者を太陽の家で一定期間 訓練願うケースも。
隣接している企業から切り出しを受けやすく、 作業所としての仕事量確保に繋がる。
実習先・就労先が集積している利点を 前面に出し、利用者(候補)に訴求
「保護より働く機会を」という根本理念を 常に身近で感じられる。 「福祉の世界」に染まりすぎず、 「企業の世界」を常に意識できる。
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