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私と放送大学

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私と放送大学

 放送大学をご存知の方、または受講されている方もいらっしゃると思います。私が放送大学を知ったきっかけや、学んだことなどを書いてみます。

 30年程前、養護学校高等部卒業間近で、進路先を考えていたある日のこと、無理を承知の上で冗談半分に「私のように重度の障がいがある人が通える大学はありますか?」と担任の先生に質問したところ、「ないなー」のひと言であっさりと片づけられてしまい、進路は定番の「地域の通所施設」になりました。

 「地域の通所施設」に得ることもなく漫然と通い、15年経過したある日、施設の職員と食事介助のことでもめてしまい、通所を1ヶ月休み、自分を見つめ直すことにました。このままの生活では何も得られず自分を見失う、何かしなければ、一歩踏み出さなければという思いで放送大学なら入学できるか調べると、高校卒業の資格があれば誰でも学べるということがわかり、早速願書を提出しました。願書には、「障がいを理由に配慮が必要ですか?」という項目があり、チェックを入れたところ「一度面談に来てください」と電話があり、早速訪問しました。単位認定試験の試験時間の延長・介助者同席の許可・問題用紙の拡大などの配慮をしていただけることになりました。

 一般的に、大学卒業の資格を取るには126単位を取る必要がありますが、放送大学の良いところは、卒業を目指さなくても1科目から学べるところです。私は大学卒業の資格にはこだわらないので、無理せず興味のある分野を1科目ずつ履修することにしました。
 
 幼い頃から松本零士の宇宙戦艦ヤマトや銀河鉄道999を見て育ち宇宙飛行士に憧れていたこともあり、手始めに宇宙・地球のメカニズムを学ぶ科目を履修し、その広大さにはまり込みました。次は地球上に生息するウイルスから動植物・人体の構造といった生物学全般の科目を履修しました。3つ目は、これまでほぼ独学で勉強してきたコンピューターサイエンスの分野を体系的に学び直しました。のんびりペースで16年間在籍し、科目群履修認証制度に基づき「宇宙・地球科学」「生命人間科学」「計算機科学の基礎」の認証状をいただくことが出来ました。

 広大な宇宙から見ればちっぽけな存在の私ですが、社会の一員として役立つこともあるかと自信がつきました。区切りが良いので一旦休学にしましたが、また学びたい分野が出てきたら復学しようと思っています。

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