生き物はみな、他者と交わって、その刺激をうまく取り込んで進化してきたのです。
中でも言葉を駆使できる我々「ヒト」は感情を言葉に表して交流し、文字に残して
離れた他者や次の世代に伝え文明を発展させてきました。
それが今、物理的に接触することが忌み嫌われ、会食すらもままならない…。
味覚や嗅覚を動員し、五感を駆使して共感することが難しくなっているのです。
人類から「共感する力」が失われようとしていると言っても、過言ではありません。
インターネットが基本のライフラインになった現代では、ネットワークさえつながっていれば
瞬時に時空を超えて、指先ひとつで仲間や世界中の情報にアクセスできる。
「テレワーク」で仕事をすることも急速に進みました。
ところがこれが落とし穴だったりする…。
上司は部下が本当に仕事をしているんだろうか、部下からすると上司はちゃんと
私のこと評価してくれているんだろうかちょっと気軽に雑談することもままならない。
公私の区別も切り替えにくく、つい長時間労働をしてしまう人も多いようです。
リモート会議も、なかなかつながらないので会議開始早々、イライラした調子。
突然不安定になる回線。マイクミュートのまま発言する人。
オフィス勤務者はマスク着用で参加するので、マスクどアップ画面。
身振り手振りもうまく動員できずに、「空気感」が共有できないまま
打合せが終わったら、ぶちっと切れる。
「テレワーク鬱」という言葉が流行っていることにも納得できます。
でも悪いことばかりではありません。
介護や育児など、もともと「両立支援」が必要な働き手にとって、
そして通勤が困難な人にとっては好機到来ともいえます。
「リモート飲み」になってやっと参加できるようになった、という女性社員もいました。
(お子さんを寝かしつけてからの遅い時間開始でしたが、苦笑)
職場の組織単位、事務所を越えた社内行事の運営も、工夫次第で面白く演出できるよう
食材のケータリング会社や行事の企画会社もしっかりとオンライン時代を見据えた
サービスを繰り出しています。
当社の社内行事の様子はこちら
https://www.mctaiyo.co.jp/corporate/topics/detail.html?ik=90
そして何より大切なのは、毎日の職場のこまめな声掛けでしょう。
(リアルな職場と同じですよね)
できれば、マスクを外した顔をみせて、表情と言葉の調子も含めて声を掛け合いたい。
話すように文字を打つ「チャット」でもよいのですが、発言者はそんなつもりではない
失言や誤解を生む表現が消えてなくならずに、受け手側にはずっと残ってしまう点は
電子メールと同じリスクがありますので要注意です。
言いよどんでも、たどたどしくても良いので、できれば表情や声の調子も確認したい。
(もちろん「生きづらさ=障がい」によってこれが難しい場合を除きます)
そんなことを考える今日この頃です。