高次脳機能障害について

私は30代半ばの働き盛りに視神経脊髄炎という難病を患った。手足の痺れや麻痺、視力障害により業務を続ける事が出来なくなり離職した。

求職中に、障がいのある人を雇用する施設がある事を知った私は、ワラをもすがる思いで支援センターへ相談し現職に就職する事が出来た。

しかし再発と寛解を繰り返す持病であり、直近再発時には手足の痺れや麻痺だけに留まらず、記憶や思考力、集中力などが著しく劣化した。検査の結果、高次脳機能障害との診断を受けた。 

高次脳機能障害は外見の変化が無い為、周囲の理解を得るのは難しい。今迄、普通に出来ていた事が全く出来なくなり、そんな事も出来ないのかと冷ややかな目で見られることもしばしば。発言がしどろもどろで自分の障がいを説明する事も難しい。

そんな中、職場での心強いサポートを受け私ひとりでは出来ない事が少しずつ出来る様になってきた。

業務の困り事は、周囲の職員へ相談を行う事で的確なアドバイスをもらい、ミスや漏れをなくし成功体験を積み上げている。また、会社に設置している集中ブースは黙々と作業が行える為、効率的に作業が行える。私にとっては有難い環境だ。

私が受けた様々なサポートは、障がいの有無に関わらず必要としている人は多くいる。皆が互いを認め、助け合える輪が広がり、助かる人が増える事を願う。